肥前浜宿まちなみガイド

肥前浜宿まちなみガイド

肥前浜宿は江戸時代から昭和にかけて有明海を望む港町として、そして長崎街道の宿場町として栄えた町です。2つの地区が重要伝統的建造物群保存地区として同時選定を受けており、貴重な歴史遺産をガイドと巡ります。豊かな地下水とお米によって酒造りが盛んとなり、現在も3つの酒蔵が製造を続けています。
レトロな雰囲気が残る駅舎や白壁の建物が並ぶ街並み、茅葺屋根の町家など写真スポットとしてもオススメ。最近は飲食店やゲストハウス、駅舎となりに地酒を楽しめるバーがオープンするなど、町に新しい風が吹き始めています。

旧乗田家から酒造通り[所要時間/約90分]1から11 / 酒造通りから茅葺町家地区[所要時間/150分]1から16

  • 肥前浜駅

    1.肥前浜駅

    昭和5(1930)年開設。祐徳稲荷神社の門前駅としての役割も持つ。平成30(2018)年にリニューアル、駅前は毎年3月に開催される「鹿島酒蔵ツーリズム」の際とてもにぎわうそうです。さらに令和3(2021)年には駅舎となりに国内初となる駅ホーム直結の日本酒BAR「HAMA BAR」もオープン。鹿島の地酒が楽しめます。観光列車も停車し、乗客が浜宿を散策する姿も見られます。

  • 富久千代酒造

    2.富久千代酒造

    平成23(2011)年に富久千代酒造の「鍋島 大吟醸」が世界的に権威ある品評会IWC(インターナショナル・ワイン・チャレンジ)のSAKE部門で、最高賞にあたるチャンピオン・サケを受賞。九州初の快挙に注目が集まりました。これを契機に地域活性化と鹿島の魅力発信を目的に「鹿島酒蔵ツーリズム」が始まりました。大正時代に建てられた旧精米所兼米蔵は当時の面影を残しながらギャラリーとしてリノベーション。数多くの鍋島商品が展示されています。ガイドで見学したい場合は申し込みの際にお伝えください。

  • 旧乗田家住宅

    3.旧乗田家住宅

    江戸時代末期に建てられた鹿島藩士の武家屋敷。茅葺屋根の「くど造り」で、上空から見た屋根の形がくど造りに多い「コ」の字ではなく、「ユ」の字型をしています。旧乗田家住宅は細い路地の奥にあり、まるで探検しているみたいでわくわくします。

  • 水路

    4.水路

    浜町を流れる水路は人々の暮らしを支えてきました。静かに流れる水の音とゆったりとした時間に心和みます。まっすぐと流れる水路には当時の生活を物語るタナジも残ります。

  • 浜中町八本木宿

    5.浜中町八本木宿

    国の重要伝統的建造物群保存地区。通称「酒蔵通り」。かつて武士と町民が一緒に暮らしていた珍しい町です。道幅はほぼ当時のまま残っています。居蔵造りの町家や、大型の酒蔵、洋風建築など美しい建造物が町並みを彩ります。

  • 継場

    6.継場

    現在で言う郵便局や宅配便のような仕事をしていた場所。馬をつないだ鉄の輪も残っています。すりあげ戸やはねあげ戸などを開閉しながら荷車ごと建物の中に入れていました。実際に戸の開閉を見ることができます。
    明治18年に郵便局の制度が始まってからは呉服問屋となりました。茶の間の天井のみ「吊り天井」になっています。二階も見学可能。「吊り天井」の仕組みがのぞけます。

  • 浜郵便局跡(八宿公民会)

    7.浜郵便局跡(八宿公民館)

    昭和12(1937)年に建てられた洋風建築。昭和50年まで郵便局として使われました。現在は公民館になっています。
    となりの継場はかつて郵便局の役割を果たした場所で、同じ目的の建物が並んで現存しているのは珍しいことだそうです。かわいらしい外観は白壁の建物が多い町並みの中で目を引く存在でした。

  • 持ち送り

    8.持ち送り

    屋根を支えている「持ち送り」には彫刻がほどこされています。装飾は各家で異なり、波や松竹梅といった豪華なものも。人目につきやすい場所を華やかにすることで、家を良くみせようとしていたのかもしれませんね。

  • 山口醤油醸造場

    9.山口醤油醸造場

    19世紀中旬頃に建てられた居蔵造りの町家。酒蔵通りでも古いもののひとつで、なまこ壁が特徴的です。明治初期から醤油屋を営んでおり、それ以前は武士の家系だったそうです。建物のそばを通ると醤油のいい香りが漂ってきます。

  • 鮒市とフナンコグイ

    10.鮒市とフナンコグイ

    毎年二十日正月の前日の1月19日には、ここ酒蔵通りで朝早くから恵比寿さんに供える鮒の市が開かれています。本来、恵比寿さんには鯛を供えますが、鯛が高価であり、有明海であまり獲れないことから形がよく似た鮒を代用品としています。鮒に昆布を巻き、野菜と一緒に一昼夜ほど煮込んだものは「フナンコグイ」と呼ばれ、鹿島を代表する郷土料理となっています。

  • 旧魚市場

    11.旧魚市場

    昭和39年まで魚市場として、有明海から水揚げされた魚の売り買いがなされていました。となりには恵比寿さんが祀られています。ここを会場に鮒市が開催され、早朝から買い物客でにぎわいます。最盛期には80軒の業者が並んでいたそうです。

  • 浜庄津町浜金屋町

    12.浜庄津町浜金屋町

    国の重要伝統的建造物群保存地区。茅葺屋根の町家が残る貴重な町並みを歩きます。江戸時代から商人や船乗り、鍛冶屋や大工が暮らしていた町で、戦前は鹿島で一番にぎわっていました。丸みを帯びた茅葺屋根と小型の町家が並ぶ姿はかわいらしく、観光客にも人気の場所。

  • 浜川

    13.浜川

    明治の中頃から遠洋航海が行われるようになりました。川のそばには航海安全を祈願したといわれる神社もあります。

  • 夷三郎の祠

    14.夷三郎の祠

    よく見かける鯛を抱えた恵比須像と異なり、祠に「夷三郎」と文字だけが彫られています。佐賀県内でも最も古いもののひとつです。

  • 鹿島市移住体験施設 旧筒井家住宅

    15.鹿島市移住体験施設 旧筒井家住宅

    伝統的な茅葺町家で、一定期間お試し移住体験ができます。生活に必要な設備は整っており、現代風の内装に。肥前浜宿や鹿島市の人、魅力を知ってもらうための施設です。

  • 細い路地

    16.細い路地

    港町特有の狭い入り組んだ道。時折列車の音も聞こえてきて、どこか懐かしさを覚えます。

セールスポイント

  • ガイドは鹿島市観光ボランティアガイド養成講座を受講しており、肥前浜宿だけでなく鹿島市内の案内も対応可能。
  • 観光だけでなく、研修会・視察も受け入れされています。歴史、建築、お酒などの専門家も訪れているそうです。
  • ただ説明を聞くだけでなくガイドと参加者で会話を楽しみながら町並みを散策します。
  • 浜宿ガイドのリーダーである池田章さん

    浜宿ガイドのリーダーである池田章さん。池田さんの明朗な口調はテンポ良く、浜宿の歴史の世界へと惹きつけます。質問にも丁寧に答えてくださいました。

  • 浜宿に流れる時のように、ゆっくりとした語りの高田玲二さん

    浜宿に流れる時のように、ゆっくりとした語りの高田玲二さん。建物の瓦の数に注目してみて、と言われ見てみると屋根の形が水路に沿って斜めになってました。浜宿にはただ歩くだけでは気づかない注目ポイントがたくさんあるんですね。

  • 元バスガイドの中村真理さん

    元バスガイドの中村真理さん。中村さんの明るく元気なガイドは、町歩きをより楽しくしてくれます。

肥前浜宿まちなみガイド

所在地
鹿島市浜町933番地
ガイド人数
9人
対応時間
9時から17時
ガイド料金
・60分コース:20人まで 2000円
・90分コース:20人まで 2500円
・120分コース:20人まで 3000円
受入人数
1人から上限なし
外国語対応
なし
予約受付時間
9時から17時
申込期限
前日までの要予約
お問い合わせ
TEL.0954-69-8004、FAX.0954-69-8022
WEBサイト(外部リンク)

90分コース(旧乗田家~酒蔵通り)

所要時間/約90分、駐車場/あり(まちなみ駐車場)

120分コース(酒蔵通り・庄金地区)

所要時間/約120分、駐車場/あり(まちなみ駐車場)