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写真:カフェから眺める景色

歴史あり、癒しありの島、加唐島を巡る旅

柴田愛梨
2024年03月22日

呼子から船で渡ることができる、通称「ねこの島」加唐(かから)島。
猫が多く暮らす島として猫好きの方が多く訪れるほか、椿油などでも有名です。
また加唐島唯一のカフェ「Selfish 加唐島Café」では椿油や島の野菜を使用したランチを楽しめます。
のどかな島の風景とともに、春休みのお出かけにもぴったりな加唐島の魅力をお届けします!


このページ内で紹介しているスポット一覧

※すべて加唐島(唐津市)


 

呼子から「かから丸」に乗っていざ加唐島へ

写真:かから丸

加唐島へのアクセスは唐津市呼子から加唐島汽船「かから丸」に乗り約17分。

写真:呼子朝市の看板
写真:船着き乗り場

呼子朝市の駐車場を出て港沿いを歩いていくと、かから丸の乗り場が見えてきます。
(乗車券は乗船後に購入)

写真:船内から見える島
写真:船内からの様子

呼子大橋や加部島など、美しい島と風景を見ながら加唐島へ向かいます。
晴れた日は海に太陽の光が反射してとても綺麗。これは船からしか見られない絶景です。
景色を見て楽しんでるうちに加唐島に到着しました。

写真:船から降りて島へ

ではさっそく、島を歩いていきましょう。

 

スポット情報(2024年3月22日現在)
スポット名 「かから丸」乗船場
住所 唐津市呼子町呼子
備考

時刻表等は以下ホームページをご確認ください。
唐津市離島航路情報(時刻表・のりば)(外部リンク)

 

「かから丸」乗船場

詳細情報を見る

歴史ある島を散策

オビヤ浦

『日本書紀』によると、加唐島は朝鮮半島に栄えた百済の25代国王・武寧王が生まれた場所と伝えられています。
「百済武寧王生誕地」の記念碑が建つ坂道を登り、武寧王が生まれたとされるオビヤ浦へ向かいます。

写真:記念碑
写真:オビヤ浦まで歩いて向かう

その途中、島の特産品である椿を見ることができました。

写真:椿の花
写真:椿の花

佐賀県最北端の離島である加唐島は『日本書紀』にも「椿の島」と記されるほどで、現在でも約4万5千本もの天然の椿が自生しており、島民によって守り伝えられています。
取材に訪れた2月はちょうど椿の花が咲き誇っており、鮮やかな赤が島を彩っていました。

写真:道中での景色

オビヤ浦までの道から眺める景色も自然豊かで、のんびり散歩するのがとても気持ち良かったです。

写真:オビヤ浦への入口の看板

入り口への案内板を奥に進み、階段を降りると武寧王生誕の地「オビヤ浦」へ到着します。

写真:オビヤ浦からの景色
写真:オビヤ浦にある石碑

ここオビヤ浦には石碑が建つ前、地元の住民の方が木製の碑を建てていたそうです。
加唐島では今もなお武寧王の生誕祭を行うなど、朝鮮半島とのつながりを大切にしています。

 

スポット情報(2024年3月22日現在)
スポット名 オビヤ浦
住所 唐津市鎮西町加唐島

 

オビヤ浦

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島を歩けば猫に会う

写真:加唐島で出会った猫

そして加唐島といえば、「ねこの島」と呼ばれるほど、猫の楽園としても知られています。
諸説ありますが、加唐島では「犬を飼うと神様の罰があたる」という言い伝えがあり、島内には犬がいません。

だから猫たちも悠々と暮らせているのかもしれませんね。

写真:猫の写真をとる様子
写真:人懐っこい猫たち

住宅街を歩いていた時も、どこからともなく猫たちが集まってきました。
とっても人に慣れているので、自ら近寄ってきてくれます。

写真:くつろいでいる猫

町の猫たちがのんびりと暮らしている風景にとても癒されました。

綺麗な景色を見ながらランチ

Selfish 加唐島Café

写真:カフェから見える景色

島をぐるりとまわったあとは、お待ちかねのランチタイム。
島唯一のカフェ「Selfish 加唐島Café」さんにお邪魔しました。

加唐島の美味しいものをもっと知って欲しい、母と祖母の故郷に恩返ししたい、そんな想いではじめられたこちらのカフェは、明るくパワフルな井川さんご姉弟を中心に、ご家族やスタッフの方で週末営業をされています。

下船場からすぐのところにある「かからCafe」の看板から階段を登りお店へ向かいます。

写真:カフェの看板
写真:カフェへと続く階段

まずは、島の特産品である椿油を使用した「島椿ピザ」をいただきました。

島民の手仕事によりつくられる加唐島の椿油は品質がよく、さらにコールドプレス(非加熱)で抽出しているため、搾れる量が少なく希少なオイルです。

そんな椿油を使用したピザを、綺麗な景色見ながら食べられるという贅沢。

写真:椿油を使用したピザ
※島椿ピザは予約制

チーズと新鮮な島野菜がたっぷり入ったピザ、島バジルソースもまた椿油との相性がよく最高の一品でした!
(島バジルソースはなくなり次第終了のサービスとなります。) 

メニューに使用しているお野菜は下の畑で取れたものなど、こだわりを感じました。

写真:カフェで使う野菜を作っている畑
写真:朝釣れた新鮮な魚のフィッシュアンドチップス
フィッシュアンドチップス
写真:島野菜のポトフ
島野菜ポトフ

フィッシュアンドチップスは、朝釣れたばかりの新鮮なお魚を出していただけます。
この日は、大きなスズキが釣れたそうです!

魚の身はふわふわ、そしてじゃがいもがびっくりするくらい甘かったです!
海藻を土に混ぜ込んでいて、ミネラルが豊富なのもその理由なのかも、とのこと。

また、「Selfish 加唐島Café」さんでは石臼で珈琲豆を挽く体験ができます。

写真:石臼

石臼(写真右)は井川さんのお母様のご実家に代々伝わっていたものだそう。

写真:石臼の中にコーヒー豆を入れている様子
写真:コーヒー豆を入れた石臼を挽いて

石臼の中に、加唐島をイメージしたオリジナルブレンド豆を入れ、ぐるぐると石臼をまわしていきます。
挽いていると、とても良い香りがしてきました!

写真:石臼で挽いたコーヒー豆
写真:石臼で挽いたコーヒーの粉

挽き終わったら綺麗に粉を落として完了。

こちらを淹れていただきます。

写真:石臼で挽いたコーヒー

爽やかでとても飲みやすく、ほっと心の温まる一杯でした。また、自分で挽いた珈琲、というのでさらに美味しく感じるような気がしますね。
ここでしかできない体験、おすすめです!


他にもデザートにはガトーショコラ、その日の空の色を再現して出してくれるクリームソーダなどがあります。

メニューは、月や季節ごとに変わりますので、訪れた時季ならではの美味しさを味わってみてください。

写真:カフェで食べられるガトーショコラ
写真:クリームソーダ

お伺いした日は快晴!綺麗なブルーのソーダを出していただきました。

写真:海の見えるテラス席

加唐島の景色や風を感じながら食べるランチは贅沢なひとときでした。つい時間を忘れてしまいそう。
※お帰りの船の時間など余裕を持ってご注文ください。

写真:井川さんご姉弟
とても明るく素敵な井川さんご姉弟

是非加唐島に訪れた際には島の魅力が詰まった素敵なランチを「Selfish 加唐島Café」で楽しんでみてください。
美味しいご飯だけでなく、元気ももらえますよ!

 

スポット情報(2024年3月22日現在)
スポット名 Selfish 加唐島Café
住所 唐津市鎮西町加唐島666−1
営業日 金曜日、土曜日、日曜日、祝日
営業時間 9時から17時30分
備考

1日20名限定、島椿ピザは要予約

Selfish 加唐島Café(Instagram)

 

Selfish 加唐島 Café

詳細情報を見る
写真:帰りの船からの様子

加唐島は歴史ある島として堂々たる姿でありながら、島内には自然や猫たちに癒される空間が広がります。
島の新鮮な食材を味わうことができるカフェでは、食欲も心も満たされました。
朝から夕方まで、たっぷりと加唐島を楽しんでみてくださいね。

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柴田愛梨

愛知県岡崎市出身。お試し移住などを体験し、佐賀の虜に。
現在は海の近く唐津市に拠点を置き、フリーランスで活動中。歴史、やきもの、温泉、おいしい食べ物…そして人の温かさ。佐賀の魅力は数え切れないほど。楽しみながら魅力発信をしていきます!

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    佐賀生まれ、理系大学生!食べることやお出かけが好きで、Instagramで佐賀の美味しい情報を毎日発信中。趣味はヨガ、好きな食べ物はプリンとお寿司。ライター初挑戦中ですが、私の記事が佐賀を知る、より好きになるきっかけになれたら嬉しいです!

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