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写真:吉野ケ里歴史公園内にある物見櫓

見て遊んで、感じる弥生時代 【吉野ヶ里歴史公園】

柴田愛梨
2023年11月02日


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吉野ヶ里歴史公園

※すべて吉野ヶ里町


 

年間を通して楽しいイベントが盛りだくさんの吉野ヶ里歴史公園は、お出かけにおすすめ!弥生時代最大規模の環濠集落で、当時の建物の復元や発掘物の展示などを通じて弥生時代を体験できるのがここ「吉野ヶ里歴史公園」です。歴史を学べるだけでなく、大型遊具やバーベキュースペースなどもあり、子どもから大人まで1日中楽しめます。
今回はそんな魅力溢れる吉野ヶ里公園をご紹介します。

吉野ヶ里歴史公園はJR神埼駅、またはJR吉野ヶ里公園駅から徒歩10分ほどの場所にあります。また、東口、西口、北口にそれぞれ大型駐車場を完備。

写真:吉野ヶ里駅外観

今回はJR吉野ヶ里公園駅で下車しました。

写真:吉野ヶ里歴史公園への案内板
写真:吉野ヶ里歴史公園への案内地図

JR吉野ヶ里公園駅の北口を出ると、すぐに吉野ヶ里遺跡公園までの案内があります。

写真:吉野ケ里歴史公園案内板

歩いていくと数百メートルおきに、園内にある建物の紹介がされており、
遺跡のことを学びながら楽しく歩くことができます。
公園への道のりに、わくわく感も高まりますね。

写真:公園入口

遺跡を散策しながら、当時の暮らしを感じよう

環壕集落ゾーン

環濠入口から当時の集落に入っていきます。

写真:環壕ゾーン入口
写真:環壕ゾーン入口

ここは、当時の東の正門と考えられている場所だそうです。
門の両側一帯には敵の侵入を防ぐためのバリケード(逆茂木)があったと考えられており、その様子が復元されています。

住居や建物が復元された公園内を、当時の人々の暮らしを想像しながら歩いていくと、教科書にもあった「高床住居」や「物見櫓」が見えてきました。

写真:高床住居

高床住居

主祭殿の近くに位置していることから、最高司祭者の住まいだったと考えられています。
最高司祭者は普段人前には姿を見せなかったそう。
1階部分についても木や竹、草などの植物を、細く薄く加工した物を材料として縦横交互に編んだ網代(あじろ)で囲われ、神聖な領域であったことが伺えます。

写真:物見櫓の全体

物見櫓

南内郭では周囲からの侵入者を厳重に見張る役割として、神聖な空間である北内郭では、四方を祀る意味もあったと考えられています。

写真:当時の人たちの様子
写真:当時の人たちの様子

建物の中に当時の人々の暮らしが再現されており、まるで弥生時代の空気が伝わってくるかのよう。
こうして人々は日々を過ごしていたのですね。

写真:物見櫓
写真:鳥居の上にある鳥の形をした置物

あと、歩いていて気になったのですが、門の上や建築物に飾られたこちらの鳥形。
調べてみると、これは弥生時代の穀霊信仰が関係しているそうです。
当時の習俗的シンボルであった鳥形は、「託田西分貝塚遺跡」の出土例に基づいて復元され主要な建物の軒飾りとして設置されています。
園内を散策する際には、門や建物の上にも注目してみてください。

意外と知らなかったことも多くて、改めて勉強になりました。

発掘現場をちょっとだけ解禁

発掘イベント開催中!【ナゾホルよしのがり】

写真:発掘現場の様子

現在発掘作業中の調査現場を見学できるオープンエア・ミュージアムは歴史好きにはたまらないイベント。
なんと観覧無料、申し込み不要で、見学することができるんです!
2023年9月23日から11月19日の期間、土曜日、日曜日と一部の平日の9時30分から16時30分で発掘現場が公開されています。(※別途公園の入園料・駐車料金必要。)

現場にあるQRコードを読み込むと3DデータやARで調査員の方の解説を聞くこともでき、発掘現場の魅力を余すことなく楽しめますよ!

甕や壺を棺として埋葬していた本物の甕棺(かめかん)、遺構面が展示してある「北墳丘墓」も見逃せないスポットとなっています。

写真:北墳丘墓の入口
写真:北墳丘墓

埋葬方法や遺跡の保存に関する解説展示もあるので、この特別な機会に、じっくり見学してみてはいかがでしょうか。

充実体験で弥生時代を感じて学ぼう

弥生くらし館

吉野ヶ里歴史公園は屋外だけでなく、雨の日でも遊べる体験スポットが充実しています。

写真:くらし館の入口
写真:くらし館のテラス

弥生くらし館では「勾玉づくり」などの体験プログラムなどがたくさん。随時開催のプログラムもありますが、曜日限定や雨天変更の場合もあるので気になる体験は事前にお問い合わせいただくことをおすすめします。

私は「勾玉づくり」を体験してみました。

写真:勾玉の見本
写真:勾玉を作る工程
写真:石で削る勾玉

スタッフさんの説明を聞いて、ひたすらに石を削っていきます。
やり始めると、とことん納得いくまでやりたくなってしまうもので、気づけば軽く1時間を超えていました。

写真:磨きをかけている勾玉
写真:出来上がった勾玉

形が整ったら、水に濡らしながらやすりをかけて、紐を通して完成です!

 
所要時間 40分から2時間程度
対象年齢 小学校高学年以上(小さいお子様は保護者の同伴でご参加いただけます)
参加費 (白・緑)200円、(ピンク・黒モザイク)250円/1人
予約 不要(混雑時は受付順)
最終受付時間 閉園時間の1時間30分前まで
※受付時間は変更になる場合もあります

他にも、古代の森体験館の「組ひもづくり」など、小さなお子様でも保護者同伴で参加できる体験が用意されています。
吉野ヶ里遺跡を訪れた思い出に、参加してみてはいかがでしょうか。

ファミリー、キッズ向けの遊具エリア

古代の原ゾーン

お子様連れにも嬉しい、キッズ向けの遊具エリアも、吉野ヶ里歴史公園の魅力の一つ。
広大な芝生広場である「弥生の大野」では、ビッグボールの無料貸し出しもあり、めいっぱい身体を使って遊ぶことができます。

写真:ビッグボールであそぶ様子

物見櫓風の展望台、複合遊具、ふわふわドームなど「遊びの原」には10種類の遊具が勢揃い。

写真:公園内にある遊具

※遊具利用時間は16時30分(6月から8月は17時30分)まで

風を感じながら身体を動かすことも、広いこの歴史公園ならではのアクティビティです。
そして手ぶらで気軽に楽しめるのも良いですね!

バーベキュースペース

写真:みんなで楽しむバーベキュー
写真:芝生の上で楽しむバーベキュー

事前予約なし(受付は9時から14時※要確認)で楽しめるバーベキューは、公園西側「古代の原ゾーン」と北側「古代の森ゾーン」の「野外炊事コーナー」で行えます。

基本的には食材や器材は持ち込みですが、バーベキューコンロなどをお持ちでない方は、公園と提携している企業の出張サービス(※事前予約・別途料金必要)を利用してレンタルが可能です。
詳しくは、管理センター(TEL:0952-55-9333)へお問合せください。

園内にはレストランや循環バスも

写真:レストラン入口

遺跡見学のあとは、ゲートを出たところにある「吉野ヶ里歴史公園レストラン」でお腹を満たすのもあり。

写真:古代米とそうめんのセット
写真:ホットケーキ

私はお昼ご飯に、古代米そうめんセット(1,200円)とホットケーキ&吉野ヶ里はちみつ(ドリンク付)(880円)をいただきました!

※季節により料理内容が異なる場合あり
※古代米そうめんセットの小鉢・野菜天ぷらは日によって変更の場合あり

古代米は味が染みており、そうめんも喉ごし爽やか。
そしてホットケーキに絡んだ、はちみつの甘さが上品な贅沢スイーツを堪能できました。

見所がたくさんあって、一日では回りきれないほどの吉野ヶ里歴史公園。
広くて移動が大変…、そんなときは「園内バス」がおすすめです!

写真:公園内を走るバス

定期的に園内を回っているので、最寄りのバス停から乗ってエリアを移動することができますよ。

弥生時代を感じながらの遺跡散策、そして体験まで幅広い魅力が詰まった吉野ヶ里歴史公園。
定期的に開催されるイベントも、他では味わえないものばかりです。

【イベント情報】2023年も開催、ライトアップイベント「光の響」

写真:いろいろな紙で作られた灯篭
※写真は昨年度開催時のもの(提供画像)

吉野ヶ里遺跡の建物を彩る照明、そしてキャンドルの紙灯籠によって生み出される風景が特別な夜を演出してくれるライトアップイベント、それが「光の響」です。
今年で12回目を迎える「光の響」開催日は12月2日、3日、9日、10日、16日、17日の土曜日、日曜日の6日間。

画像:紙灯籠でつくられた地上絵
地上絵 ※昨年度開催時の図柄(提供画像)

見どころの一つでもある、紙灯籠による「光の地上絵」はとても幻想的。
今年はどんな図柄の地上絵が見られるのか楽しみです!

イベント詳細はホームページをチェック

 

スポット情報(2023年11月2日現在)
スポット名 吉野ヶ里歴史公園
開園時間 4月1日から5月31日  9時から17時
6月1日から8月31日 9時から18時
9月1日から3月31日  9時から17時
休園日 12月31日、1月の第3月曜日とその翌日
利用料金 中学生以下  無料
大人(15歳以上) 460円
大人2日間通し券   500円
シルバー(65歳以上) 200円
シルバー2日間通し券   240円 
住所 神埼郡吉野ヶ里町田手1843
電話番号 0952-55-9333
駐車場 あり(有料)
備考

吉野ヶ里歴史公園(公式ホームページ:外部リンク)

吉野ケ里歴史公園(Twitter)

吉野ケ里歴史公園(Facebook)

 

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柴田愛梨

愛知県岡崎市出身。お試し移住などを体験し、佐賀の虜に。
現在は海の近く唐津市に拠点を置き、フリーランスで活動中。歴史、やきもの、温泉、おいしい食べ物…そして人の温かさ。佐賀の魅力は数え切れないほど。楽しみながら魅力発信をしていきます!

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    佐賀を訪れる人は街や町、スポットを創り上げる人々とそこに至るストーリーに共感されているのではと感じています。
    『佐賀経済新聞』運営や『佐賀バルーンフェスタ』広報等を担う中でふと気づく、佐賀の人やスポットのストーリーをお伝えしていきます。

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    佐賀県神埼市出身。趣味は、新店めぐり、山登り、映画&ドラマロケ地巡礼。神埼そうめん、北方ちゃんぽん、日ノ隈山山頂からの田園風景が大好き。佐賀の温かい人々との出会いを大切に、地元の魅力を再発見・新発掘できる旅を提案します!

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