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メインビジュアル:肥前びーどろ虹色しずく型グラス

佐賀の「匠の技」にふれる~Let's GET! SAGA's CRAFT!

あそぼーさが編集部
2023年03月07日

古くから形を変えず作り続けられるものや、伝統の技を現代に合わせてアレンジしたもの。佐賀県には、今も昔も私たちの心をぎゅっと掴むクラフト(=工芸品)が数多くあります。カワイイもの、オシャレなもの、気品あるもの、優雅なもの、旅の途中で自分だけのお気に入りを見つけてください。

尾崎(おさき)人形(神埼市)

写真:尾崎人形

素朴で愛らしい形をした陶製の「尾崎人形」は、神埼市尾崎に伝わる郷土玩具です。元寇の際に伝わって以降約700年間、時代の流れの中で何度か途絶えそうになりながらも復活・継承され、現在は「尾崎人形保存会」で製作が続けられています。人形は鳥や相撲取り、縁起物などさまざまなものがあり、どれも心が安まる柔らかな表情をしています。息を吹き入れると「ホーホー」と音が鳴る土笛になっていたり、人形のなかに玉が入った土鈴になっていたりと子どもがよろこぶ仕掛けも。「尾崎人形保存会」では、絵付け体験をすることも可能ですので、自分だけの尾崎人形を作ってみてはいかがでしょうか。

佐賀錦・鹿島錦(佐賀市・鹿島市)

写真:佐賀錦
写真:佐賀錦の名刺入れ

「佐賀錦」は、江戸時代末期に肥前鹿島鍋島家の藩主夫人が天井の網代組(あじろぐみ)の美しさに心打たれ発案された織物です。袋物や袱紗(ふくさ)、帯などに用いられ、鍋島家の婦人の手によって受け継がれました。明治初期に一時生産が中断されましたが、その後、佐賀県出身の大隈重信候によって再興されると旧華族の間で大変評判となりました。1910(明治43)年に開催された「日英大博覧会」に出品されたのを機に「佐賀錦」と名付けられました。金や銀、漆を貼った特製の和紙を細く裁断したものを縦糸に、染色した絹の撚糸を緯糸(よこいと)とし、伝統的な網代(あじろ)、紗綾(さや)型、菱などの優美な紋様に織り上げられます。すべて手織りで行われており、1日わずかしか織り進むことができません。現代では、和装小物や財布、アクセサリーなどに使用されています。佐賀市「旧福田家」では、佐賀錦の手織りを体験し、オリジナルキーホルダーを作ることができます。

肥前びーどろ(佐賀市)

写真:肥前びーどろ虹色しずく型グラス2
写真:肥前びーどろの制作風景

佐賀市の重要無形文化財に指定されている宙吹き(ちゅうぶき)ガラス食器の「肥前びーどろ」。1852(嘉永5)年に佐賀藩10代藩主・鍋島直正公によって設置された「精煉方(せいれんかた)※今で言う理化学研究所」で、当時めずらしかったガラスの生産が行われたことを発祥とします。1903(明治36)年にその技術を受け継いだ「副島硝子工業」が創業し、約120年にわたって製作が続けられています。肥前びーどろの特徴は、「宙吹き」という型を使わずに僅かな道具で成形を行う製法で、職人さんが一つずつ丁寧に息と心を込めて作り上げています。
型や機械では出せない自然な風合いが生まれるところが最大の特徴です。
また、今では世界的に見ても稀有な技法である「ジャッパン吹き」というガラス製の吹き竿を使う技法でつくる製品もあります。
5色のガラスを使い、光に通すと綺麗な虹色が美しい「虹色グラス」をはじめ伝統の製法で仕上げられる酒器やグラス類はおみやげやギフトに好評です。

写真:諸富家具のチェスト

諸富家具(佐賀市)

写真:諸富家具の木皿、木製スプーン

佐賀市諸富(もろどみ)町で作られる家具・建具は「伝統的地場産品」として佐賀県から指定を受けているもので、伝統的な技術や技法を受け継ぎながら現在も制作が行われています。「諸富家具」は、筑後川を挟んで隣接する福岡県大川市の「大川家具」とともに発展してきました。1955年に諸富・大川橋が開通したことにより、大川からの資材の調達などがスムーズになったことから、諸富家具の生産も活発化。諸富家具と呼ばれるほどの家具の産地となったのです。近年は「時代と生む良品」というスローガンを掲げ、諸富家具をブランド化。多様化するニーズに合わせ、ライフスタイルのワンシーンを演出するインテリアで、木の良さを活かした機能性・デザイン性が高く、たくさんのファンの方がいます。

弓野人形(武雄市)

写真:弓野人形

武雄市「弓野人形」は、佐賀県の伝統的地場産品の指定を受けた人形です。博多人形師・原田亀次郎が博多人形の完成美に飽き足らず九州各地で修業したのち、1882年に弓野地区に製作をはじめた土人形が発祥と言われています。その後、節句人形、土人形、鳩笛などさまざまな人形が生まれ、弓野人形は佐賀県内で広く親しまれるようになりました。最盛期の明治中期には九州全域のみならず、全国的に広まったそうです。弓野人形の特徴は、胡粉を厚く塗ったぽってりとした形と鮮やかな彩色。誕生当初は博多人形に近い洗練された作風でしたが、次第に親しみのある素朴な人形へと変化していき、現在の姿になりました。素朴な可愛さと親しみやすい姿についつい見入ってしまいます。

のごみ人形(鹿島市)

写真:のごみ人形

素朴で愛らしい郷土玩具「のごみ人形」は、終戦時の混沌とした時代に「世の中を明るくしよう」という思いを込めて染色工芸家の鈴田照次氏が考案した土人形です。戦後数年を経て、日本三大稲荷のひとつに数えられる鹿島市「祐徳稲荷神社」の参詣みやげとして販売されるようになり、魔除けや開運の人形として親しまれています。また、「十二支土鈴」の人形のうち「うさぎ鈴」「ひつじ鈴」そして「稲荷駒」が昭和から平成の年賀切手の図柄として採用されたことでも知られています。一つずつ愛情込められて作られているのごみ人形は、ぽってりとした丸っこい姿とカラフルな色使いが特徴で、振ると「カラカラ」という素朴な音が多くの人の心を和ませてくれます。    

佐賀のクラフトみやげを買うなら

SAGA MADO(JR佐賀駅前)

 
写真:SAGA MADO店内の様子

JR佐賀駅前コムボックス内にある観光・県産品ショップ「SAGA MADO」。コンシェルジュがあなたにぴったりの佐賀の旅を提案してくれるほか、今注目の県産品を季節ごとに厳選してご紹介。定期的に体験イベントも行っている、佐賀の旬を知ることができるスポットです。

sagair(九州佐賀国際空港)

写真:サガエアー店内の様子

2021年に九州佐賀国際空港2階に誕生した佐賀県産品を集めたスーベニアショップ。「佐賀ならでは」の物産品を販売しています。また、BARコーナーでは佐賀酒の味わいと食と器を楽しむことができ、佐賀酒文化に触れることができます。

佐賀県内の道の駅

佐賀県には9つの個性豊かな道の駅があります。
その土地でしか出会うことが出来ないオリジナル商品など「うまかもん」&「よかとこ」が勢ぞろいです!

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あそぼーさが編集部

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    柴田愛梨

    愛知県岡崎市出身。お試し移住などを体験し、佐賀の虜に。
    現在は海の近く唐津市に拠点を置き、フリーランスで活動中。歴史、やきもの、温泉、おいしい食べ物…そして人の温かさ。佐賀の魅力は数え切れないほど。楽しみながら魅力発信をしていきます!

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    中島丈晴

    佐賀を訪れる人は街や町、スポットを創り上げる人々とそこに至るストーリーに共感されているのではと感じています。
    『佐賀経済新聞』運営や『佐賀バルーンフェスタ』広報等を担う中でふと気づく、佐賀の人やスポットのストーリーをお伝えしていきます。

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    福ちゃん

    佐賀県神埼市出身。趣味は、新店めぐり、山登り、映画&ドラマロケ地巡礼。神埼そうめん、北方ちゃんぽん、日ノ隈山山頂からの田園風景が大好き。佐賀の温かい人々との出会いを大切に、地元の魅力を再発見・新発掘できる旅を提案します!

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    YO-WRITE

    好奇心は人を生かす!楽しそうなことには前のめりで向き合いたい、福岡県出身佐賀市在住のサラリーマンです。趣味はミュージアムめぐり。好きな恐竜はステゴサウルス。佐賀で見つけたオモシロ案件を皆さんへお伝えします!!

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    池松晃弘

    佐賀って実はディープ!知れば知るほどハマる魅力的なスポットと楽しみ方をお届け!
    神奈川県出身、九州を拠点に活動するフリーライター。28歳で福岡へ移住。瞑想が趣味なので、マインドフルネスになれるスポットをご紹介します。

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    あやか

    佐賀生まれ、理系大学生!食べることやお出かけが好きで、Instagramで佐賀の美味しい情報を毎日発信中。趣味はヨガ、好きな食べ物はプリンとお寿司。ライター初挑戦中ですが、私の記事が佐賀を知る、より好きになるきっかけになれたら嬉しいです!

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    佐賀との県境で育った福岡県在住ライター。虫嫌いで運動音痴なのにキャンプ、サイクリング好き、休日は幼い娘と公園&食べ歩き。私の愛する佐賀は、佐賀平野の田畑を走る神埼北茂安線の風景。小麦畑、水田、収穫後の地平線と、季節ごとの変化がたまりません。

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    本間悠

    歴史豊かな佐賀県は、あちこちに歴史的な建造物があり、伝統工芸をはじめとする日本文化に触れることができる場所です。趣味は読書とお酒の現役書店員が、魅力ある佐賀カルチャーの今を発信します! TwitterID:@honyanohomma

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    高原陽子

    広い空、新鮮な食材、おいしい空気。佐賀はどこを訪れても元気をもらえます。佐賀生まれ、佐賀育ちのフリーライター。海外取材のときは、必ず佐賀の米と佐賀海苔をスーツケースに詰めていきます。一番かわいいと思う生き物は有明海に生息するムツゴロウです。

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