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写真:ザランタンのテントの中

キャンプ道具不要! 佐賀の自然とアクティビティを楽しむ、 グランピング体験

中島丈晴
2023年06月16日

コロナ禍でキャンプが一気にブームに。キャンプ道具を揃え、家族や友人と自然とたわむれながらキャンプ場でゆっくりと1日を過ごす人が増えましたね。「キャンプ道具の揃え方がわからないけど、非日常を体験したい!」という人向けにぴったりの「グランピング」施設も佐賀県内にも増えてきました。自然豊かな佐賀らしさが楽しめる、個性豊かな3つのグランピング施設をご案内します。

ザランタン(The Lantown) 三瀬高原

佐賀市中心部から車で約30分、福岡市中心部から車で約1時間。三瀬温泉「やまびこの湯」に隣接するグランピング施設で、2021年7月にオープンしました。

写真:やまびこ交流館の管理事務所

昔ながらの茅葺き屋根の建物、佐賀市「やまびこ交流館」が管理事務所になっています。

写真:ベルテント

この建物の奥に、定員2人の「ベルテント」が8棟、定員4人の「皇帝テント」が2棟あり、各テントが立つデッキにテーブルなどが揃っているほか、夏の暑さに対応できるようテントの中にはエアコンも用意しています。

写真:ザランタンのテント内

入浴・シャワーは「やまびこの湯」があることから施設内には用意されておらず、トイレも「やまびこ交流館」側にあり、利用されるテントの場所によっては少々遠くなることから、「少しでも快適さを求める人にとってはちょっと不都合かも。でも、一般的なグランピング施設の中ではコスパはいいですよ」とスタッフの方が言われていました。夕食には地元・三瀬をはじめ、佐賀の食材を多く使ったバーベキューを用意しています。

写真:バーベキューセット

利用者は、福岡からをメインに佐賀や九州各県から子ども連れの家族や若い人の利用が多く、スタッフによると、テントの中の家具のかわいさにこだわったとのこと。利用者の中には「秘密基地感」を感じてもらう人や、若い女性からは「映える部屋にしてもらってありがとうございます」とコメントをもらったこともあるそうです。

リピーターの中には、すでに今年になって4回も利用された家族連れもいらっしゃるそう。子どもたちが近くの小川で遊んだり、虫を捕まえに行ったりと、「これらは決して今流行りの遊びではないけれど、意外に子どもたちがハマる」そうです。まさに自然豊かな佐賀だからこそ楽しめること。アクティビティは他にも、マウンテンバイクのレンタサイクルで北山ダムを周遊する方も多いようで、近隣エリアで遊べるスポットが多いのもここに訪れたくなる理由。新しい発見もでき、遊び尽くせないほど満喫できるスポットです。7月からはテントサウナがスタート予定、また、グループでの宿泊に対応できるよう4人用の「皇帝テント」の増設も予定しています。

写真:ザランタン全体の様子

ザランタン(The Lantown) 三瀬高原

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波戸岬キャンプ場(プレミアムエリア)

唐津の市街地から車で約30分。近くには海浜公園や海水浴場、海中展望台がある波戸岬エリアにあるキャンプ場。福岡からをメインに唐津市内からの利用もあり、区画が区切られていない「フリーサイトエリア」に加え、キャンプスペースが区切られている「一般サイト」が17区画、キャンプサイト内に車の乗り入れができる「オートサイト」が31区画ある、佐賀県内でも大きなキャンプ場の一つです。いずれも自身でキャンプ道具を持参するエリアとなっています。好みの道具を揃えたり、DIY的に楽しんだり、そんな自分好みのスタイルが楽しめそう。

写真:波戸岬キャンプ場案内図

プレミアムエリアは、2018(平成30)年のリニューアルに合わせて新しくできたエリアで、広大なスペースに専用キッチンやリビングの機能があるコンテナや専用のトイレや駐車場も用意。平日は6人以上、休日祝日は8人以上の1日1組限定で完全貸し切りできます。

写真:波戸岬キャンプ場プレミアムエリア

プレミアムエリアは、他のキャンプエリアと違い、自身でのキャンプ道具を持参する必要ありませんが、テントは常時設営されているわけではなく、申し込みされる人数や利用者の要望に応じて都度グランピングテントを準備し、スタッフがサポートしながら利用者自身で組み立てていきます。また、オプションで映像上映用の屋外スクリーンや音響、宿泊用以外のテント・スターシェードも用意できることから、グループや団体ごとに完全オリジナルでテントレイアウトできるのが魅力!

写真:波戸岬キャンプ場プレミアムエリア夕方の様子

利用例としてこれまでに、4家族15人から20人がこのエリアを利用し、親同士でゆっくりした時間を過ごしたり、子ども同士で外遊びを楽しむグループがあったり、会社の研修の一環で、新入社員含む約30人がこのエリアを利用し、テント設営をはじめ、社内コミュニケーション向上を目指したアクティビティを組み込んだ利用がされたりと、利用されるグループごとに特徴ある使い方を見つけることができそうです。

写真:波戸岬キャンプ場プレミアムエリア夜の様子

波戸岬キャンプ場

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分校Stay haruhi

嬉野温泉から車で約20分。1875(明治8)年に開校し、2001(平成13)年に閉校した「吉田小学校春日(かすが)分校」。閉校した後は地域の交流の場として使われていましたが、地元住民が高齢化したことで使われなくなってしまい、その敷地と建物だけが静かに残される期間が長く続いたそうです。

写真:分校Stay haruhiまでの道のり

現在の人口はわずか100人ほどの小さな集落で、そのうちの半分が高齢者という春日地区。少しずつ住民が減っていることで、田畑は荒れつつあるのですが、春夏秋冬を感じることができる山や渓谷、夜間の光の邪魔が入らない星空と、この自然を守ってきた人々が住む春日地区を次の世代に繋げていきたいと、地元経営者が中心となりプロジェクト「ありのまま春日」を立ち上げ、2016年に「分校cafe haruhi」をオープン。5年半の営業を経て、宿泊を通して春日地区の魅力をもっと感じ、充実した時間を過ごしてもらいたいと、2022年5月にグランピング施設「分校Stay haruhi」をオープンしました。

写真:分校Stay haruhiの様子
写真:分校Stay haruhiテント内

分校の校庭だった一角にグランピングテントが2棟あり、利用日や利用人数によっては貸し切りのような形で利用することができます。テント内にはエアコンも用意するなど、分校の雰囲気を十分に楽しんでもらいながらも快適に過ごしてもらいたいと、運営メンバーが試行錯誤しながら施設を整えているそう。また、校舎だった建物には、男女別のシャワーや男女共用トイレ、流し台、くつろぎスペースには無料のWi-Fiも用意しています。

写真:分校Stay haruhi校舎内

夕食は、「金星さが豚のスペアリブ」や「佐賀海苔のアヒージョ」など佐賀県産食材を使った料理をミールキットとして用意。これらをテントのそばのデッキスペースで、自分たちで調理して楽しむこともできます。朝食は、春日地区の卵や土鍋で炊いたご飯、嬉野温泉の湯豆腐などを楽しめるなど、まさに地産地消。運営メンバーの工夫や思いが伝わってきます。

写真:佐賀県産食材を使った料理をミールキット

また、ヤギの散歩やテントサウナ、近くの畑での野菜収穫体験メニューが充実。オープン直後は佐賀市内や福岡、長崎と近隣からの利用が多かったのですが、最近では少し長い休暇を利用して、首都圏や関西圏、時には海外からの利用もあり、ここでのゆっくりした時間と体験メニュー、嬉野温泉などへの周遊を楽しんでいる方もおられるそうです。

写真:分校Stay haruhi夜の様子

施設によって楽しみ方はいろいろ。キャンプより便利な面が多く、自然を身近に感じられ、その土地ならでは遊びもたくさんあります。もうすぐやってくる夏休みの計画を立てる方もおおいのでは。ぜひ、参考にしてみてくださいね。

分校Stay haruhi

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中島丈晴

佐賀を訪れる人は街や町、スポットを創り上げる人々とそこに至るストーリーに共感されているのではと感じています。
『佐賀経済新聞』運営や『佐賀バルーンフェスタ』広報等を担う中でふと気づく、佐賀の人やスポットのストーリーをお伝えしていきます。

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    柴田愛梨

    愛知県岡崎市出身。お試し移住などを体験し、佐賀の虜に。
    現在は海の近く唐津市に拠点を置き、フリーランスで活動中。歴史、やきもの、温泉、おいしい食べ物…そして人の温かさ。佐賀の魅力は数え切れないほど。楽しみながら魅力発信をしていきます!

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    佐賀県神埼市出身。趣味は、新店めぐり、山登り、映画&ドラマロケ地巡礼。神埼そうめん、北方ちゃんぽん、日ノ隈山山頂からの田園風景が大好き。佐賀の温かい人々との出会いを大切に、地元の魅力を再発見・新発掘できる旅を提案します!

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    神奈川県出身、九州を拠点に活動するフリーライター。28歳で福岡へ移住。瞑想が趣味なので、マインドフルネスになれるスポットをご紹介します。

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    佐賀生まれ、理系大学生!食べることやお出かけが好きで、Instagramで佐賀の美味しい情報を毎日発信中。趣味はヨガ、好きな食べ物はプリンとお寿司。ライター初挑戦中ですが、私の記事が佐賀を知る、より好きになるきっかけになれたら嬉しいです!

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    佐賀との県境で育った福岡県在住ライター。虫嫌いで運動音痴なのにキャンプ、サイクリング好き、休日は幼い娘と公園&食べ歩き。私の愛する佐賀は、佐賀平野の田畑を走る神埼北茂安線の風景。小麦畑、水田、収穫後の地平線と、季節ごとの変化がたまりません。

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