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写真:有田焼で作ったミニチュア「ミクロス」がテーブルに飾られている

器だけじゃない! ミニチュアや歴史、おしゃれなカフェ... 有田焼がもっと好きになるスポット巡り

池松晃弘
2024年05月02日

日本だけでなく世界的に有名な佐賀のやきもの、有田焼。やきものといえば、器を思い浮かべる人も多いはず。しかし有田焼は器以外にも使われることもあるのです。そこで今回は器以外の有田焼や歴史を感じられる旅をご紹介します。


このページ内で紹介しているスポット一覧

※すべて西松浦郡有田町


 

毎年4月29日から5月5日、有田町内一円にわたって店舗が並び、全国から約100万人以上が訪れる有田陶器市が開催されます。

▼有田陶器市については、こちらの記事もご覧ください

写真:レンタルできる自転車に乗っている様子

今回ご紹介するスポットは、自転車で回れるので、サイクリングも兼ねて楽しめるのもポイントです。有田旅行の楽しみ方のひとつとしておすすめです。詳しくは、(一社)有田観光協会のレンタサイクル情報ご確認ください。

※有田陶器市開催中は、歩行者専用道路になるため、自転車の利用はできません。
 

眺めるだけでも楽しい!有田焼のミニチュアが並ぶ

明治夢庵(めいじゆめあん)

写真:明治夢庵の外観

最初に立ち寄ったのは「明治夢庵」さん。このお店では、珍しい有田焼で作ったミニチュア「ミクロス」が販売されています。というのも、これまで有田焼でミニチュアを作ることは難しく、先代が初めて作ったそう。ミニチュアを作ったきっかけは、戦後にアメリカ人へ向けて販売するようになったからといいます。

写真:有田焼で作ったミニチュア「ミクロス」がテーブルに飾られている

当時は、器よりも可愛らしい動物のミニチュアが喜ばれていたそうです。他社も同じようにミニチュアを販売していましたが、製造の難しさから長く続かないところもあったようです。今では販売に加えて、店内奥ではカフェを楽しむこともできます。

写真:ミクロスのむつごろう
むつごろうの楊枝立ては佐賀のお土産にもピッタリ!
写真:有田焼の風鈴
風鈴もこれからの季節に喜ばれそうです。

こちらが喫茶コーナー。暖色系の照明が気持ちを落ち着かせてくれます。

写真:喫茶店のメニュー一覧
写真:ショウケースに並んだケーキ

ケーキやサンドセットがいただけます。お昼や休憩どちらでも楽しめるのも嬉しいポイントです。
(紹介のメニューは2024年4月現在のもの)

写真:有田焼で飲めるアイスコーヒー
写真:有田焼のお皿とフォークで頂くケーキ

夢庵さんの代表作「トンバイ」とアイスコーヒーを注文。お皿、カップ、フォークは有田焼のもの。デザインも可愛らしい!トンバイはピスタチオにフランボワーズを重ね、チョコクリームで包んだ贅沢な一品。フランボワーズの酸味があるので、甘すぎずスッキリといただけます。相性抜群のアイスコーヒーと一緒にどうぞ。

※有田陶器市期間中は、カフェ営業やケーキの販売はありません。

 

スポット情報(2024年5月2日現在)
スポット名 明治夢庵
住所 西松浦郡有田町大樽1-5-3
営業時間 10時から17時
営業日 土曜日、日曜日
電話番号 0955-41-1505
駐車場 無し
アクセス JR上有田駅徒歩約10分
関連リンク

明治夢庵(公式ホームページ)外部リンク

明治夢庵(Instagram)

 

明治夢庵

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まるで有田焼のテーマパーク⁈有田焼の歴史に触れるなら

深川製磁チャイナ・オン・ザ・パーク

写真:深川製磁チャイナ・オン・ザ・パークの入口

次に紹介するのは、有田駅から自転車で約20分の「チャイナ・オン・ザ・パーク」。有田焼ブランド「深川製磁(ふかがわせいじ)」が運営する陶磁器のテーマパークです。自転車で20分と聞くと遠く感じるかもしれません。しかし、自然の中をサイクリングできるので気持ちよく、意外と早く到着しました。

写真:チャイナ・オン・ザ・パークの「忠次舘」

チャイナ・オン・ザ・パークは、3つの建物(忠次舘・瓷器倉・究林登)に分かれています。中でも立ち寄ってほしいのが、「忠次舘」。深川製磁の初代 深川忠次の作品とその様式を継承する作品が並んでいます。

写真:有田焼の大花瓶が展示されているホール
写真:展示されている有田焼の大花瓶

ここには、1900年パリ万博で金賞を受賞した有田焼の大花瓶があります。近くで見ると、大きく迫力があります。そして細かく模様が施されており、繊細さも感じられます。職人さんの技術に圧倒されました。

写真:柔らかい光の入ってくる細長い窓や木の温もり溢れる館内

忠次舘は海外の教会をモチーフにした建物です。柔らかい光の入ってくる細長い窓や木の温もり溢れる館内に癒されます。

写真:瓷器倉(じきくら)の外観

鑑賞を堪能したら、お気に入りの有田焼を探しにアウトレットがある瓷器倉(じきくら)へ。

写真:棚に並んでいる有田焼
写真:コレクションの一部

アウトレットといっても深川製磁は検査基準が厳しいため、完成度の高いものばかりです。工場直営ならではの品揃えでどれにしようか迷ってしまいます。どのようなやきもので出会えるかは、行ってからのお楽しみ!中でも注目は、深川製磁のやきもの。綺麗な青と白の配色が特徴的で、見る人の目を惹きつけます。

写真:CURRY HOUSE 究林登-KURINTO-の入口

また、CURRY HOUSE 究林登-KURINTO-もおすすめです。レンガ造りの建物がおしゃれ! 時間帯によってランチやカフェタイムで利用可能です。

写真:佐賀牛カレー
写真:ほうじ茶プリン

今回はランチ利用で佐賀牛カレーとセットで嬉野の茶葉を使用したほうじ茶プリンを注文しました。お皿は深川製磁のもの。シンプルだけど上品なお皿が食事を彩ってくれています。

カレーにはホロホロの佐賀牛が入っています。口に入れると牛の旨みがとろけるように広がります。
スパイシーなカレーのルーとも相性抜群!カレーのルーは辛すぎないので、辛いのが苦手な方でも美味しくいただけそうです。そしてほうじ茶の香り広がるほうじ茶プリンでゆったりした午後を過ごしてください。

 

スポット情報(2024年5月2日現在)
スポット名 深川製磁チャイナ・オン・ザ・パーク
住所 西松浦郡有田町原明乙111
営業時間 9時から17時30分
定休日 火曜日
電話番号 0955-46-3900
駐車場 無料駐車場あり
アクセス JR有田駅から車で約佐賀10分
関連リンク

深川製磁(外部リンク)

 

深川製磁チャイナ・オン・ザ・パーク

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スポット情報(2024年5月2日現在)
スポット名 CURRY HOUSE 究林登-KURINTO-
住所 西松浦郡有田町原明乙111
営業時間

9時から17時(ラストオーダー:16時30分)

定休日 火曜日・水曜日(祝日の場合は営業)
電話番号 0955-46-3900
駐車場 無料駐車場あり
アクセス JR有田駅から車で約佐賀10分
関連リンク

深川製磁(外部リンク)

 

CURRY HOUSE 究林登-KURINTO-

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器以外の有田焼に触れて、もっとやきものが好きになる!

今回はちょっとディープにやきものに触れる有田旅をご紹介しました。歴史やミニチュアなど器以外でも触れることで、有田焼がもっと好きになります。そして筆者自身、他のやきものには「どんな魅力があるのだろう、なぜ佐賀にはやきものが多いのだろう」とさらに興味が湧いてきました。
やきものについてもっと知りたい!と思う方はぜひ今年のゴールデンウィークで有田へお越しください。

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池松晃弘

佐賀って実はディープ!知れば知るほどハマる魅力的なスポットと楽しみ方をお届け!
神奈川県出身、九州を拠点に活動するフリーライター。28歳で福岡へ移住。瞑想が趣味なので、マインドフルネスになれるスポットをご紹介します。

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    柴田愛梨

    愛知県岡崎市出身。お試し移住などを体験し、佐賀の虜に。
    現在は海の近く唐津市に拠点を置き、フリーランスで活動中。歴史、やきもの、温泉、おいしい食べ物…そして人の温かさ。佐賀の魅力は数え切れないほど。楽しみながら魅力発信をしていきます!

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    中島丈晴

    佐賀を訪れる人は街や町、スポットを創り上げる人々とそこに至るストーリーに共感されているのではと感じています。
    『佐賀経済新聞』運営や『佐賀バルーンフェスタ』広報等を担う中でふと気づく、佐賀の人やスポットのストーリーをお伝えしていきます。

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    佐賀県神埼市出身。趣味は、新店めぐり、山登り、映画&ドラマロケ地巡礼。神埼そうめん、北方ちゃんぽん、日ノ隈山山頂からの田園風景が大好き。佐賀の温かい人々との出会いを大切に、地元の魅力を再発見・新発掘できる旅を提案します!

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    YO-WRITE

    好奇心は人を生かす!楽しそうなことには前のめりで向き合いたい、福岡県出身佐賀市在住のサラリーマンです。趣味はミュージアムめぐり。好きな恐竜はステゴサウルス。佐賀で見つけたオモシロ案件を皆さんへお伝えします!!

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    神奈川県出身、九州を拠点に活動するフリーライター。28歳で福岡へ移住。瞑想が趣味なので、マインドフルネスになれるスポットをご紹介します。

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    あやか

    佐賀生まれ、理系大学生!食べることやお出かけが好きで、Instagramで佐賀の美味しい情報を毎日発信中。趣味はヨガ、好きな食べ物はプリンとお寿司。ライター初挑戦中ですが、私の記事が佐賀を知る、より好きになるきっかけになれたら嬉しいです!

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    sora camp

    佐賀との県境で育った福岡県在住ライター。虫嫌いで運動音痴なのにキャンプ、サイクリング好き、休日は幼い娘と公園&食べ歩き。私の愛する佐賀は、佐賀平野の田畑を走る神埼北茂安線の風景。小麦畑、水田、収穫後の地平線と、季節ごとの変化がたまりません。

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    歴史豊かな佐賀県は、あちこちに歴史的な建造物があり、伝統工芸をはじめとする日本文化に触れることができる場所です。趣味は読書とお酒の現役書店員が、魅力ある佐賀カルチャーの今を発信します! TwitterID:@honyanohomma

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    高原陽子

    広い空、新鮮な食材、おいしい空気。佐賀はどこを訪れても元気をもらえます。佐賀生まれ、佐賀育ちのフリーライター。海外取材のときは、必ず佐賀の米と佐賀海苔をスーツケースに詰めていきます。一番かわいいと思う生き物は有明海に生息するムツゴロウです。

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    あそぼーさが編集部